学生と企業のコラボで商品化93案!未来のマーケターを育成する「Sカレ」とは
Sカレは口コミで広がっていった
Sカレの参加企業は2006年の1社から始まり、2022年は8社、2023年は9社にまで増えた。アパレルや家具、化粧品などのメーカー以外にも、旅行会社や製薬会社など多種多様な企業が参加している。
最初の頃は、発起人である西川教授や流通科学大学の清水信年教授と、元々つながりのあった企業が参加していた。そこから評判が口コミで伝わり、今ではプレスリリースやSカレに関する記事を読んだ企業側から連絡が来ることも多い。
また、参加学生も、2006年の2大学、2ゼミ、45名から、2022年には31大学、36ゼミ、531名と、年々増えている。「参加しているゼミの先生たちが、学生の感触も含めて評価してくれている。Sカレを通じて商品企画やマーケティングに興味を持ち、自分が学んできたことが実践の場でどう活用できるのかを体験して欲しい。それがSカレの目的である『未来のマーケターの育成』につながる」(西川氏)
プランを考えるだけでなく、企業と提携して商品化まで実現する。このような経験を学生のうちから積める機会は中々ない。「学生たちがスティーブ・ジョブズのように商品をプレゼンする姿も、企業に響いているはず」と西川教授は話す。企業側にとっても新たなマーケティング体験と言えるだろう。