ドラッグストア大手のココカラファイン(横浜市)は6月1日、同業大手のスギホールディングス(HD、愛知県大府市)と経営統合に向けて検討と協議を開始すると発表した。同社は4月26日にマツモトキヨシHD(千葉県松戸市)との資本業務提携に関する協議に入ると公表しており、マツキヨHDとの協議も継続する。
ココカラは、マツキヨHDとの資本業務提携およびスギHDとの経営統合に関する協議について、客観的立場から総合的に検討するために特別委員会を設置する。特別委員会の設置時期と委員の選定については、後日あらためて公表するとしている。
ココカラは業界7位、スギHDは6位で、経営統合が実現すればウエルシアHDを抜いて業界トップに躍り出る。一方、業界5位のマツキヨHDと資本業務提携した場合も、業界最大規模の強力な企業連合が誕生する。
ココカラは2008年にセイジョーとセガミメディクスの経営統合により発足、10年にはアライドハーツHDと合併し、首都圏と関西圏を中心に1354店舗(3月末現在)を展開する。スギHDは小型ディスカウントストアのジャパンを05年に子会社化、2月末時点で1190店舗を有する。スギHDは東海圏を地盤としており、出店エリアではココカラと補完関係がある。
一方、マツキヨHDとココカラは共に化粧品などのプライベートブランド(PB)商品の開発を強化しており、PBの開発・販売で相乗効果を期待できる。
ドラッグストア業界はこれまで中小チェーンを大手チェーンが吸収する形で上位への寡占化が徐々に進行してきたが、今後は大手同士の大規模再編が進みそうだ。その中で、ココカラが台風の目として急浮上してきた。
ドラッグストア大手の売上高と店舗数
社名(本社所在地) | 売上高(億円) | 店舗数 | 決算期 |
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ウエルシアHD(東京都千代田区) | 7,791 | 1,878 | 19年2月期 |
ツルハHD(札幌市)* | 7,716 | 2,055 | 19年5月期 |
コスモス薬品(福岡市)* | 6,100 | 977 | 19年5月期 |
サンドラッグ(東京都府中市) | 5,880 | 1,147 | 19年3月期 |
マツモトキヨシHD(千葉県松戸市) | 5,759 | 1,654 | 19年3月期 |
スギHD(愛知県大府市) | 4,884 | 1,190 | 19年2月期 |
ココカラファイン(横浜市) | 4,005 | 1,354 | 19年3月期 |
*ツルハHDとコスモス薬品の売上高は会社予想(店舗数はツルハHDが2月15日時点、コスモス薬品は4月末時点)。店舗数は各社とも国内のみ