「離島に商機」隔離商圏で生活密着店舗をつくるサッポロドラッグストアーの出店戦略
進む離島へのドラッグストア出店
サッポロドラッグストアーの離島への出店だけではなく、各地の離島へのDgS出店が進んでいる。九州や沖縄で店舗展開するナチュラル(ドラッグス トアモリ)やドラッグイレブン、マツモトキヨシグループのミドリ薬品など各社は、石垣島、宮古島(以上、沖縄県)、種子島、屋久島(以上、鹿児島県)、壱 岐島、対馬島(以上、長崎県)などへ、ツルハグループのウェルネス湖北は隠岐・島後(島根県)へ出店している。島の規模や人口、競合状況にもよるが、いず れも輸送コストでの本土とのハンディを持つ一方で、競合がない場合には売上高も本土並みか、それ以上を維持し、「2店舗出店すれば経費負担が格段に下が る」(ナチュラル・森社長)という。
薬事法改正による医薬品のインターネット販売への対応などが話題に上るが、リアル店舗の離島への進出で、買物弱者の利便性が格段に高まるだけではなく、実際の商品を手に取りながら体験する、選ぶ楽しさの提供は何物にも代えがたい。
成熟社会に突入した日本で、ビジネスとともに離島での社会インフラとしての期待も背負う、まさに挑戦の場となっているのだ。