ブーム加速する激辛グルメ 、「韓国料理」の新トレンドに注目!

2022/09/29 11:59
    有木 真理 (ホットペッパーグルメ外食総研所長)
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    本場のメニューが
    もはや定番に

     まず、独自でピックアップした「辛い韓国料理」18品の中から、辛い料理が「好き」「どちらかといえば好き」と答えた555人をもとに「食べてみたい辛い韓国料理」を聞いた。

     上位には、誰もが知っている韓国料理というより本場で人気のありそうなメニューが並んだ。1位は、「チムタック」だ。こちらは53.2%の支持を集めており、鶏肉とサツマイモから作る春雨を煮込んだ料理で、甘辛いたれが人気だ。続いては「ナクチポックン」(52.4%)で、こちらは手長ダコを唐辛子味噌とニンニクで炒めた激辛料理。そのほかにも「イカフェ」「プルダック」「カムジャタン」などが上位にランクイン。いずれも、名前だけ聞くとどんな料理か想像がつかない。しかし、日本人にはなじみ深い食材と、「甘辛」という日本人に好まれやすい味付けのものである。

    SNS映えで話題の
    「パネチキン」が上位に

     

    続いて「食べてみたい、辛くない韓国料理ランキング」を紹介したい。こちらは、辛い物好きに限定しない1035人に、独自に選んだ19品の中からランキング調査を行った。

     「食べてみたい」という回答が一番多かったのは、47.8%の支持を集めた「パネチキン」だ。こちらはバケットの器にたっぷりと注がれたチーズ、トマト風味のフライドチキンを絡めながら食べる料理で、その見た目のインパクト、チキンやバケットをチーズにつけながら楽しむエンタメ性などがSNSでも話題となっており、上位にランクインした。そのほかにも、ハニーマスタードソースやスイートチリソースなどで食べる韓国チキンなど、昨今の韓国ドラマの中でおなじみのメニューが並んだ。

     このように、韓国料理の激辛グルメは、定番以外のメニュー、さらに激辛ではないメニューも親しまれるようなっていることが今回の調査で明らかになった。その理由として、前途した通り、海外グルメトレンドは、ドラマなどメディアの影響と渡航先の人気ランキングとの親和性が高く、様々な韓国料理を目にし、実際触れる機会が増えたことが影響しているといえるだろう。

     また海外渡航の規制が緩和されてきている昨今、人々の海外旅行ニーズは上がっていると想定される。そんな今だからこそ、「海外に行きたい」=「現地のグルメが食べたい」というニーズが上昇し、その中でも人気の韓国料理はさらに注目を集めるのではないだろうか。1日も早く海外への渡航が以前のように制限なく自由にできるようになり、多くの人が世界中のグルメに気軽に触れられる世の中に戻ってほしいものだ。

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    【執筆者】

    執筆者

    有木真理(リクルート『ホットペッパーグルメ外食総研』上席研究員)

     ㈱リクルートライフスタイル沖縄の代表を務めるとともに、ホットペッパーグルメ外食総研の上席研究員として、食のトレンドや食文化の発信により、外食文化の醸成やさらなる外食機会の創出をめざす。自身の年間外食回数は300日以上、ジャンルは立ち飲みから高級店まで多岐にわたる。趣味はトライアスロン。胃腸の強さがウリで、1日5食くらいは平気で食べることができる。

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    記事執筆者

    有木 真理 / ホットペッパーグルメ外食総研 所長

    飲食チェーン店での勤務やフードコーディネータ、リクルートライフスタイル沖縄の代表取締役社長を経て、現職。東京と沖縄の2拠点生活を送りながら、現在は販促渉外部長も兼任。外食回数年間300回と、大の外食好きで、日本各地の外食事情に詳しく、立ち飲みから超高級店まで幅広いジャンルに精通。食を通じて「人」と「事」をつなぐ活動のオーガナイザーとしても活躍。沖縄スポーツ関連産業協会の理事も務めているため、食以外にも観光、スポーツにも関わっていることから外食だけでない視点での食トレンドを語ることができる。

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