近年、ショッピングセンター(SC)へ出店するテナント業種のうち、サービス系テナントの増加が目立つ。その理由は、高齢化による顧客ニーズの変化、ECの進展、物販テナントの出店意欲の減退などいくつもの理由が重なるが、サービス系テナントが増えることによりSC運営のマーケティング活動やテナントコミュニケーションは変わり、SCの損益構造にも影響を与える。では、何が変化し、どのような対応が必要なのか、解説していきたい。
サービス系テナントはどれだけ増加しているのか?
SCに出店するテナントは大きく分けて物販系テナント、飲食系テナント、サービス系テナントの3つがある。近年、これらを複合したライフスタイル型店舗も増加したが、概ねこの3つで分類することが多い。この中のサービス系テナントとは、美容、理容、医療、金融、教育、教室などのサービスを提供するテナントのことを指す。一部でサービスに付随する商品を売ったり、顧客への飲食サービスをしたりすることはあるがそれらが主たる目的ではなく、あくまでサービスの提供を中心とする店舗のことをサービス系テナントという。
では、サービス系テナントはどれほど増加しているのか。図表1は、
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