コロナ禍で好調続く生協宅配 今あらためて生協が支持される理由

2022/08/15 05:55
    宮崎 元(コープソリューション新聞編集長)
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    エコマークやFSC認証
    商品供給額が2ケタ伸長

     重点施策のうち、魅力ある商品づくり・品質保証では、「コープ商品『おいしさと健康でNo.1』へ」をスローガンに組合員の声を反映させた商品の開発・改善に引き続き取り組むほか、時短商品や「コープ商品」のエシカル対応を強化する。

     21年度の「コープ商品」におけるエシカル消費対応の取り組みについては、既存商品のプラチック製容器・紙製品の環境対応を推進。その結果、エコマーク認定商品は同134%とFSC認証商品は同116%と、供給金額が伸長した。22年度はエシカル消費対応商品をさらに拡大し、総供給高2137億円(同105%)をめざす。

     具体的な取り組みとして、水産分野の「エコラベル認証」ロゴ付商品の拡充と、「マスバランス(MB)ランクのRSPO認証」を受けたパーム油の利用を拡大する。

    商品政策ではエシカル消費対応商品で差別化を図る

    不確実性が高まる世界で
    注目される生協の「助けあい」

     昨今、ウクライナ情勢や、物価やエネルギー価格の高騰、深刻化する環境問題など、人々の生活はさまざまな課題・不安に包まれている。そうしたなか日本生協連代表理事会長の土屋敏夫氏は、「生活協同組合の助け合い、危機におけるつながる力の価値が改めて鮮明になっている。山積する課題に対して組合員、会員生協と力を合わせ、解決に力を注いでいく」と危機に対して主体的に取り組む姿勢を示した。
                        ●
     生協の強みは3000万人の組合員と、地域生協全体で3兆円にも上る事業の総合力だ。大きく変化する時代に、助け合いの価値やSDGs視点での事業・活動など、生協ならではの特徴をいかに打ち出せるかがポイントになる。

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