J.フロント リテイリングがマンション開発!住宅事業は百貨店の新たな経営の柱となるか
SC開発ノウハウを持つパルコに不動産事業を一元化
名古屋のマンション建設予定地は、もともとJ.フロント リテイリンググループのJ.フロント建装が保有する土地だった。横浜市のマンションもかつて横浜松坂屋の事務所があった土地で、コインパーキングなどに暫定利用していた。
同グループが、これらの保有不動産を活用した住宅事業へと大きく舵を切ったきっかけは、2020年9月。グループの不動産事業をパルコに一元化し、保有不動産を同社に移管した。2021年に発表した同グループの中期経営計画では、デベロッパー戦略を重点戦略の一つに位置づけた。「パルコには、ショッピングセンター(SC)の開発・管理運営の実績とノウハウがある。そこにグループの保有不動産を集約することで不動産の価値最大化を図るねらいがある」(平井氏)
パルコ内の不動産戦略グループは、アセットソリューション部、開発部、建築部と、業務ごとに3部門に再編し、不動産事業の強化に向け体制を整えた。