「New GMS」好調のPPIH、 小規模改装で改革スピード加速へ
GMSは減収減益も
コロナ前を超える水準で推移
総合スーパー(GMS)事業は、ユニーの売上高が対前期比4.8%減の2441億円、営業利益が同32.5%減の120億円と減収減益だった。店舗の閉鎖や、天候の影響による衣料品の売上不振などが主な要因だが、第2四半期には徐々に回復せており、既存店売上高は第1四半期の同1.9%減から、第2四半期には同0.5%減となった。また、コロナ前の19年第2四半期累計との比較では、既存店売上高が同2.1%増となっている点も特筆しておきたい。
19年1月にユニーがPPIHグループに連結入りして約3年が経過した。21年6月期末は、営業利益が連結前の217億円を大幅に上回る290億円で着地しており、GMS改革の成果を上げている。
「ドン・キホーテ」とのダブルネーム店舗への業態転換に伴う、UDリテール(神奈川県)への店舗移管によってユニー全体店舗数は減少している。しかし「1店舗あたりの売上高、営業利益は増加している」(ユニーの関口社長)という。
ユニーは21年6月期からは、既存店をUDリテールに移管せず、ユニーのもとに残して再生させる「New GMS」業態への転換に力を入れている。22年6月期第2四半期では3店舗で実施。そのうち、「ピアゴパワー西城店」(愛知県名古屋市:21年7月改装オープン)では、自転車と小型家電の直営専門店を導入して、改装後の8月~12月の店舗売上高が前年同期比で24.1%増に伸長した。
また、21年11月に新装オープンした「アピタ浜北店」(静岡県浜松市)では、ドラッグストアや生活雑貨の直営専門店の導入に加えて、食品の品揃えの拡充、衣料品売場での若年層への対応強化などにより、21年12月の店舗売上高は改装前の10.5%増と、大きな成果を出している。