幸楽苑が“二郎”風のメガ盛りを出すねらいと味わいの幸楽苑らしさとは
「メガチャーシューめん」を実食!
早速、「メガチャーシューめん」を注文。価格は税込990円と、看板の「中華そば」の倍以上。幸楽苑のメニューの中では“超高価格帯”の一杯だ。
具材は、大ぶりのバラチャーシューが6枚、その上に山盛りの野菜、ネギ、ニンニクがトッピングされている。野菜はキャベツ、モヤシ、タマネギ、ニンジン、キクラゲと豊富で、スープには粗めの背脂が浮かび、麺は中太麺を採用している。
見た目は二郎系を彷彿させるが、スープの色合いは「中華そば」に近い。スープを一口飲むと、幸楽苑らしさをしっかりと感じる。味わいは二郎系を完全に模倣したものではなく、中華そばの進化形と言える。野菜をたっぷりのせてタンメン風に仕上げ、背脂を加え、大量のチャーシューをトッピング。二郎系の迫力を取り入れつつ、幸楽苑ならではの親しみやすさを生かした独自のラーメンだ。
つまり、幸楽苑らしさを忘れて二郎系に寄せたわけではなく、幸楽苑独自の味づくりの中で完成させたメガ盛りメニューなのだ。一見、パンチが足りないように思えるが、醤油スープ、背脂、ニンニクのバランスが絶妙で、満足度と完成度の高さを両立している。
むしろ、タンメンらしさが際立ち、野菜をしっかり摂れる満足感に加え、大量のチャーシューで食べ応えも十分だ。これこそ、二郎系の特徴を取り入れながらも、あくまで幸楽苑の味として昇華させた“幸楽苑流”のラーメンと言える。絶妙に計算された一杯であり、一般的な二郎系ラーメンとは一線を画す。独自性をしっかりと打ち出している点も好印象だった。