圧倒的な◯◯に注目! 京都・北野天満宮近くで食す、変わり種うどん
「衣笠丼」とのセットを注文
たわらやが、こだわっているというのは“だし”。店の表には「たわらや だしのこだわり」と題した説明書きを掲げている。
それによれば昆布、うるめ、さば、めじか、かつおを使って店内で取っているとのことである。旨みを楽しんでもらうため、うどんに生姜を入れるだけというシンプルな状態で提供しているのだという。
店内に入る。案内された席に座ってメニューを確認、注文したのは、うどんと「衣笠丼」のセット(1400円)。衣笠丼とは、京都ではメジャーな料理で、ごはんの上に油揚げ、かまぼこ、たまねぎ、ねぎを卵でとじた具が乗っているシンプルな丼だ。
約10分後、私の目の前に届けられたのがこれ。注目は前述した、うどんである。おそらく直径1cmはあるだろう、びっくりするほど麺が太い。ボールペンと比べると普通の麺との違いがわかるはずだ。箸で持ったらずしりと重い。
実際に食べると、自慢のだしの風味と相まっておいしい。次に衣笠丼。テーブルに備え付けの粉山椒をかけ、いただく。こちらも安定のおいしさである。京都なので総じて薄味なのだが、どちらもだしが効いていているのがよい。じっくり味わいながら食べ進め、そして完食する。
この店に来るたび、いつも思うのが何事も特徴を出すことの重要性である。最近は、どの業界でも競争が激しく、生き残るだけでも大変な時代。厳しい状況の中、注目を集め、差別化を図るには、やはり他にはない商品、サービスを提供することが必要になる。
そういった視点でたわらやのうどんを見ると、圧倒的な独自性を感じる。近くに麺類を出す店は少なくないが、大きな存在感がある。食べ物はおいしさが一番だが、さらにプラスαの“何か”があると俄然、光り輝くものだ。
そんなことを考えながら、食後のお茶を飲んでいた。たわらやでこの太いうどんを食べ、差別化戦略に頭をひねるのもよいかもしれない。
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