東日本大震災後の“隠れたヒット商品”(2)
日本全国に175店舗のホームセンターを展開するカインズ(群馬県/土屋裕雅社長)は、4月7日、日本初上陸のペチュニア「プリティマッチピカソ」を発売した。
ペチュニアは、別名「ツクバネアサガオ」と呼ばれ、色鮮やかな美しい花をたくさん咲かせることから、人気の高い園芸植物だ。
「プリティマッチピカソ」の名前の由来は、スペイン生まれの画家、パブロ・ピカソ。真ん中のパープルからグリーンエッジに至る感じがピカソの前衛的な作風に似ているところからきている。
花きの特徴は、強健性が高く、暑さや雨などにも強い性質を持つイージーケア商品であること――。
ペチュニアの新種である「プリティマッチピカソ」が世界的に発売されたのは2010年から。2009年、ドイツの「IPM Essen(花き専門見本市)」という世界最大の花の展示会の品評会において、5部門で表彰された。
その看板を引っ提げて、2010年から欧米で発売したところ、いきなり150万ポットを売り上げた。
日本国内では、カインズだけの独占品種であり売価は298円。カインズの店頭では、「プリティマッチピカソ」をきれいに飾れるハンギングスタンドなどとの関連商品も充実させて訴求した。
4月9日に新聞広告掲載、4月11日からTVCMのオンエアを開始すると、一気に火が付き、絶好調。4月中には入荷した10万ポットを売り切ってしまいそうだという。
本来は、5月中旬の母の日あたりまでかけてじっくりと販売する計画だったが、「入荷後、即完売」の勢いをキープし続けた。
同社広報部は好調の原因を、「他のペチュニアにはないパープルにグリーンの“色合い”が受けたのでは」と分析する。
惜しむらくは現在の品切れ。来春まで入荷待ちとのことだが、今年の成功を足掛かりに2012年は50万~100万ポットの販売も視野に入る。
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