能力を未来進行形で考える
平和堂(滋賀県)社長の夏原平和さんに勧められて稲盛和夫さんの著書『働き方』(三笠書房)を読んだ。
折から、当社もちょうど予算計画策定の時期に当たっており、「目標を立てるときには、『自分の能力以上のもの』を設定する」という一文に目を奪われた。以下は抜粋。
<現在の自分の能力で「できる」「できない」を決めてしまったのでは、新しいことにチャレンジし、より高い目標を達成することはけっしてできません。(中略)「人間の能力は未来に向かって限りなく伸びていく可能性を持っている。このことを信じて、自分の人生に夢を描こう」ということを、私は言いたいのです。>(P109~P110)
稲盛さんは、このことを「能力を未来進行形で考える」と表現している。
人間は、会社人としても、家庭人、地域人としても、毎日、必ず成長して進化している。
自分を振り返ってみても、過去と比較して、どれだけスキルアップが図られたことか?
後輩もしかり。入社時には、右も左も分からなかった人たちが立派に成長を遂げて、いまや当時では考えられなかった素晴らしい仕事を当たり前のようにこなしている。
もちろん、来春までには、私を含めた各人は成長しているはずであり、その分の予算の上乗せはあってもいいのだろう。
以前、コピーライターの糸井重里さんが、『週刊文春』誌において、読者投稿型のコピー講評「糸井重里の萬流コピー塾」を連載していた。
稲盛さんの『働き方』を読んで、「クレジットカード」がお題目だった回に出てきた「ありがとう。未来の私」という名コピーを思い出した。
(夏原平和社長のインタビューは『チェーンストアエイジ』誌2010年4月1日号で)
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