環境が変化しているのだから、従来の商売も対応させなければ

2010/12/04 09:30
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 2010年の流通業界を振り返ると、一部、猛暑需要で潤ったものの、総じてはそれほど芳しくはなかったと結論することができるだろう。

 

 マクロ的な視点では、少子高齢化や人口減少は日々進展していく。同質飽和の海の中で、競争環境は悪くなるばかりだ。

 

 ただ、どんなにひどい経済環境の中でも、需要とは必ずあるものだ。食品や衣料品、住居関連商品…とくにコモディティに近い商品の需要が皆無になることなどありえない。

 

 ある推計によれば、このままの出生率が続いても2050年の日本の人口は9000万も存在するそうだ。また、国外にだって需要はごまんとある。

 

 だが、だからといって、それは従来と同じ商売をしていてよい、ということを意味しない。

 所与の条件の大きな変化に流通業界も対応する時期に来ているということだろう。

 

 実際に、こんな悪い環境にもかかわらず、阪食(大阪府/千野和利社長)、メトロ キャッシュ&キャリー ジャパン(東京都/石田隆嗣社長)、神戸物産(兵庫県/沼田昭二社長)のように好調な企業もある。

 

 今後、業界全体がそろって順調ということはありえないけれども、来年は読者のみなさんの企業がいい年になることを願いつつ。

 

 (『チェーンストアエイジ』誌2010年12月15日号・2011年1月1日合併号)

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