スーパーは政治とはかかわらないこと
今日から、3日間、パソコンをいじられない環境になりますので3日分のBLOGをアップします。以下は、8月5日分です。
「わしゃ、政治が一番嫌いなんや」。
もう3年半も前の話になる。
和歌山県に本部を構えるオークワに大桑啓嗣社長(当時、現取締役)を訪ねた際、福西拓也常務(当時、現社長)に後任を譲るという話を聞き、「まさか政治家になるんじゃないでしょうね?」と尋ねたところで、大桑社長が答えたものだ。
そこで側近の方に理由を聞くと以下のように返ってきた。
オークワの創業者である故・大桑勇氏は、「スーパーは政治とはかかわらないこと」と言葉を残し、社内を戒めていた。
意味は、お客様にはいろいろな人がいるから、特定の団体や人を応援すると、バランスが壊れ、誰かに反目されてしまう、ということである。
「スーパーは地域になくてはならないものであり、スーパーは地域のお客様のもの」という考え方が根底にある。
だから、その地域から愛されるために、すべてのお客様を大事にしなければいけない。
その際に、偏ってはダメであり、偏っていると思われてもダメ――。
ところが、政治にかかわれば、その事実で離れていくお客様や従業員が必ず出てくるもの。だから、スーパーは政治に傾注してはいけない、のだという。
「なるほど!」。
小売業の社会的地位向上やロビー活動のため、または私憤に駆られて、政治家に立候補する経営者は少なくないけれども、こういう考え方には妙に納得させられる。
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