講演会に行って腹の立つこと
講演会に行って、時々、腹が立つことがある。
スピーカーが自分の考え方を語らないからだ。
「ドラッカー先生はこう言っていました」、「中内功さんはこう言っていました」、「渥美先生はこう言っていました」――と発言のソースはすべて他人任せだ。
たまに「私はこう思うんです」というから、「おっ」と耳をそばだてて聞いていると、またまた、どこかに書かれていたことの焼き直しだったりする。
私も、30代前半ぐらいまでは、間違うことを恐れて、歴史上の人物の発言や故事成語を文章の中にばらまいて、お茶を濁していたことがある。
しかし、目の前にいるのは60歳前後で“先生”と言われているような方々。しかも、高い受講料を徴収しているから厄介だ。
とくに流通業界には、そうした“コンサルタント”“学者”と呼ばれる輩(=ニセ者)が多いような気がするので、受講する前に真贋を見極めたうえで、申込書を書きたいものだ。
太陽に照らされることでしか自分の存在感を示すことのできない月のような講演者――。
講演聴講後の空しさといったらない。
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