モノマネするのはいいけれど
「イオンの反省」は「イオンの実行」に名前を変えて、売場には“改善のメス”が次々と入っている。イオンは専門店の優良企業をベンチマークし、モノマネすることで新しい売場づくりに努めている。
イトーヨーカ堂は新業態の開発に必死だ。2008年にはホームセンターとディスカウントストアを立ち上げ、見事、軌道に乗せた。6月1日には調剤薬局のトップ企業アインファーマシーズとの共同出資によってセブンヘルスケアを新設して、ドラッグストアへの本格参入を果たしている。
“まなぶ”の語源は“まねる”にあるというから、好調な企業や業態を素直にマネることは決して悪いことではない。また、モノマネをされた企業も、それを凌駕するような新しいイノベーションを打ち出し続ける必要がある。それが小売業や流通の発展つながるはずだ。
しかし、いまのモノマネは、ハイパーマートや会員制ホールセールクラブを持ち込んだ中内功さんやコンビニエンスストアを持ち込んだ鈴木敏文さんと比べて無鉄砲さやダイナミックさに欠けるような気がするのはなぜだろう。
『チェーンストアエイジ』誌2009年6月15日号
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