非計画購買とは 客単価アップ・売上アップに必須?!
非計画購買とは
非計画購買とは、平たく言うと「衝動買い」のことである。ただし、入店前には全く購入を予定していなかった物を買う純然たる衝動買いだけでなく、たとえばA社の台所洗剤を買うつもりで入店したが結局B社の製品を買ったという場合も、非計画購買に含まれる。
非計画購買は、次の4種類に大別できる。
- 純粋衝動購買
ブラウスを買うつもりで店に行ったが、素敵なパンツが目に入って購入したなど、売場で見かけた予定外の商品を購入すること。
- 想起衝動購買
夕食の食材の買物に行ったときに、鍋用の魚を見かけてポン酢が切れていることを思い出したなど、売場で何かを思い出して購入すること。
- 提案受入れ衝動購買
餃子の実演販売で試食して美味しかったので、ハンバーグの予定を変更して餃子を購入したなど、店のおすすめを受け入れて予定外のものを購入すること。
- 計画的衝動買い
最初に述べたように、A社の台所洗剤を買う予定をB社の製品に変更するなど、品種は計画通りに購入したが、メーカーなどをいつもとは変えること。特価やポイントアップなどが、計画的衝動買いの誘引になる。
非計画購買を喚起する施策の実例
消費者にとって非計画購買すなわち衝動買いは、デメリットが大きいとされるが、店側にとっては、いかに非計画購買を喚起するかが、客単価、売上アップのもっとも重要なポイントになる。
計画購買の売上を伸ばすには、店舗や商品のブランド力や顧客ロイヤリティを高めるなどの地道で長期的な戦略が必要だが、非計画購買の促進策は多種多様である。
「店舗レイアウトや商品陳列の工夫」「催事・イベントなどの販促プロモーション」「POPによる販促」のほとんどが、非計画購買の喚起を目的としていると言っても過言ではない。非計画購買を喚起する工夫は次のようなものが挙げられる。
- 定期的なレイアウトの変更
「いつもの商品にいつものところにある」という状況を変えることで、顧客の店内回遊が増えて、新しい商品との出会いも増える。
- 提案型売場
テントやバーベキューコンロなどのキャンプ用品を、使用シーンを模して展示するなど、消費者の想像力を掻き立てる売り場づくりをする。
- バンドル販売(まとめ売り)
ユーザーニーズにマッチした「〇〇セット」を考案して、割安をアピールし単品買いを複数買いに誘導する。
- POP販売
用途や便利さ、美味しさなどをキャッチーなコピーで表現して、購買意欲をそそる。
- レジ横コーナーの活性化
レジ横に「来店のついでに買っておきたくなる商品」や「買い忘れしやすい商品」を陳列して、買い足し需要を喚起する
上記のようなさまざまな施策で、顧客とのタッチポイントを増やして購買心理を刺激することで非計画購買を増やすことができる。