LSPとは? 売上高営業利益比率向上にも繋がる? 実例を交えて徹底解説!
LSP(Labor Scheduling Program)とは
LSP(Labor Scheduling Program:労働力日程計画)とは、従業員の週間勤務計画のこと。米国の組織小売業において編み出された作業日程コントロールの仕組みであり、ストアオペレーションマネジメント手法の1つである。販売だけでなく、生産・物流といったさまざまな現場において応用できる。
LSPは、「その日出てきた社員にあわせて仕事を割り当てる」のではなく「目標達成に必要な仕事をメンバーに割り当てる」ことを基本とする。つまり目標、仕事ありきで、人の手配が決まるのだ。
LSPの歴史
LSPの歴史は20世紀初頭までさかのぼる。当時の機械技師フレデリック・テイラーは、作業マネジメントの手法として「科学的管理」を考案した。科学的管理では、複雑な業務プロセスを工程にバラして単純化し、さらに各工程の「基準時間」をストップウォッチなどで測定。そして基準時間を積み上げて、要員の必要数をはじき出す。
LSPの考え方も、この科学的管理法をベースにしている。ただし一般的に科学的管理法が発達した自動車工場では日々の生産が比較的安定しているのに対し、小売業の店舗での業務はさまざまな要因で変動する。
そこで店舗業務におけるLSPでは、基準時間を売上などによって変動する「変動時間」と、比較的安定している「固定時間」とに分けて管理する。両方の時間を区別することで、繁忙期であってもフレキシブルな要員管理が可能になるのだ。
売上高営業利益率の向上にもつながるLSP
LSPのメリットは、生産性の向上と高収益の実現にある。たとえば、収益性の目安とされる売上高営業利益率はイオンが2.3%、ウォルマートが4.0%と、日米で大きく開きがある。
その要因の一つとされるのが、米小売業の高い生産性だ。米国ではLSPが活用され、現場作業におけるムリ・ムダ・ムラを排除している。
LSPを実行するにあたっては、まず計画時間と実績時間との比較検証を行う。計画と実績の差異を算出、分析することで、ボトルネックをつぶすのだ。このことが売上高営業利益率に寄与している。
LSPの実例
LSPの実例として、1都3県でスーパーマーケットチェーンを展開するサミットの取り組みについて紹介する。
サミットは1984年からLSP導入に取り組んでいる。まず、サミットLSPサポート部が現場でパート社員の作業時間を測定し、基準値を設定する。その時間を「LSPシステム」に登録すると、自動的にマンアワーを自動計算する仕組みを作り上げた。
現在では10分刻みで割り当てられる作業割当表を見ながら、全社員が行動し、高い生産性を誇っている。