
【ワシントン時事】米労働省が12日発表した2月の消費者物価指数(CPI)は、前年同月比2.8%上昇した。伸びは前月(3.0%上昇)から鈍化。5カ月ぶりに縮小し、市場予想も下回った。インフレは緩和したものの、なおも高い水準にとどまっていることが示された。
変動の激しい食品とエネルギーを除いたコア指数は前年同月比3.1%上昇。伸びは前月から縮小した。
項目別では、ガソリンが3.1%下がった一方、中古車・トラックが0.8%上昇。サービス価格(エネルギー関連を除く)は住居費などの値上がりが響き、4.1%の大幅な上昇だった。
トランプ政権は2月、中国からの輸入品に10%の追加関税をかけた。この日は鉄鋼とアルミニウムに25%の関税を発動。輸入品の値上がりが今後、物価全般に波及すると懸念されている。
連邦準備制度理事会(FRB)は18、19両日に金融政策会合を開く。インフレの低下ペースが想定より鈍い中、政策金利を据え置き、高関税が物価に及ぼす影響を見定める方針だ。
◇2月の米CPI概要
消費者物価指数 0.2(前年同月比2.8)
コア指数 0.2(前年同月比3.1)
エネルギー 0.2
燃料油 0.8
ガソリン ▲1.0
衣料 0.6
新車 ▲0.1
中古車 0.9
帰属家賃 0.3
航空運賃 ▲4.0
(注)前月比%上昇、▲は低下。季節調整後。前年同月比は季節調整前