米物価、2.5%上昇=4カ月ぶり鈍化―1月

【ワシントン時事】米商務省が28日発表した1月の米個人消費支出(PCE)物価指数は、前年同月比2.5%上昇と、伸びは市場予想と同じで、4カ月ぶりに鈍化した。景気や雇用情勢が堅調さを保つ中、連邦準備制度理事会(FRB)が物価安定目標とする2%を引き続き上回った。
価格変動が激しいエネルギーと食品を除いたコア指数の上昇率は2.6%。前月(2.9%)から縮小し、昨年6月以来の水準に下がった。
項目別では、人件費の影響が大きいサービス価格の伸びが大きく縮小した。一方で、モノの価格が上昇に転じ、エネルギー価格も6カ月ぶりにプラスとなった。
FRBは1月の金融政策会合で、4会合ぶりに政策金利の据え置きを決めた。トランプ政権の高関税策などを背景に先行きの不透明感が強まる中、金利を当面据え置き、経済と物価の動向を見極めるとの見方が強まっている。
1月の個人消費支出は前月比0.2%減とマイナスに転じ、景気が減速している可能性を示した。
◇米PCE物価指数
12月 1月
PCE 前月比 0.3 0.3 前年同月比 2.6 2.5
PCEコア 前月比 0.2 0.3 前年同月比 2.9 2.6
個人消費・所得
個人所得 前月比 0.4 0.9
可処分所得 前月比 0.4 0.9
個人消費 前月比 0.8 ▲0.2
モノ 前月比 1.2 ▲1.2
耐久財 前月比 1.3 ▲3.0
非耐久財 前月比 1.2 ▲0.2
サービス 前月比 0.7 0.3
貯蓄率 3.5 4.6
(注)単位%、貯蓄率を除き上昇/増加、▲は低下/減少