1月の米消費者物価、3.0%上昇=予想超過、4カ月連続拡大

【ワシントン時事】米労働省が12日発表した1月の消費者物価指数(CPI)は、前年同月比3.0%上昇した。伸びは前月(2.9%上昇)から加速し、4カ月連続で拡大。市場予想も上回った。インフレの根強さが引き続き示された。一方で景気は堅調に推移しており、連邦準備制度理事会(FRB)は政策金利を当面据え置き、物価動向の確認に努める。
前月比では0.5%上昇と、2023年8月以来、約1年半ぶりの高い伸びとなった。変動の激しい食品とエネルギーを除いたコア指数は前年同月比3.3%上昇と、前月から加速した。
項目別では、食品が2.5%、中古車・トラックが1.0%、それぞれ上昇。サービス価格(エネルギー関連除く)は住居費や自動車保険料の値上がりが響き、4.3%の大幅な上昇だった。
FRBのパウエル議長は11日の上院銀行委員会で、雇用やインフレの強さを踏まえ、「利下げを急ぐ理由は見当たらない」と述べた。トランプ大統領が打ち出した鉄鋼とアルミニウムへの25%の追加関税も物価見通しに影を落としており、FRBはしばらく様子見を続ける構えだ。
◇1月の米CPI概要
消費者物価指数 0.5(前年同月比3.0)
コア指数 0.4(前年同月比3.3)
エネルギー 1.1
燃料油 6.2
ガソリン 1.8
衣料 ▲1.4
新車 0.0
中古車 2.2
帰属家賃 0.3
航空運賃 1.2
(注)前月比%上昇、▲は低下。季節調整後。前年同月比は季節調整前