【ワシントン時事】米商務省が29日発表した4~6月期の実質GDP(国内総生産)の改定値は、季節調整済み年率換算で前期比3.0%増となり、速報値(2.8%増)から上方修正された。堅調な個人消費などを反映した。
GDPの伸びは8四半期連続のプラス。前期(1.4%増)から大幅拡大し、米経済の底堅さを示した。
GDPの約7割を占める個人消費は2.9%増(速報値2.3%増)に上方修正。一方、設備投資は4.6%増(同5.2%増)、住宅投資も2.0%減(同1.4%減)へ、それぞれ引き下げられた。
米景気は強さを保っているが、インフレ鈍化の進展や、過熱していた労働市場の落ち着きを踏まえ、パウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長は23日の講演で、金融緩和へ政策転換する「時が来た」と表明。9月の次回金融政策会合での利下げ開始を明示した。
◇4~6月期の米GDP改定値
国内総生産(GDP) 3.0( 2.8)
個人消費支出 2.9( 2.3)
設備投資 4.6( 5.2)
住宅投資 ▲2.0(▲1.4)
輸出 1.6( 2.0)
輸入 7.0( 6.9)
政府支出 2.7( 3.1)
国内最終需要 2.9( 2.7)
GDPデフレーター 2.5( 2.3)
PCE 2.5( 2.6)
PCEコア 2.8( 2.9)
(注)増減は前期比年率(%)、▲はマイナスまたは低下、カッコ内は速報値