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米消費者物価、3.0%上昇=予想下回る、前月比はマイナス―6月

米ニューヨークの店舗で商品を探す客
〔写真説明〕2022年12月14日、米ニューヨークの店舗で商品を探す客(EPA時事)

 【ワシントン時事】米労働省が11日発表した6月の消費者物価指数(CPI)は、前年同月比3.0%上昇した。伸び率は3カ月連続で縮小し、市場予想も下回った。インフレ鈍化基調が確認されたことで、市場では米連邦準備制度理事会(FRB)が9月会合で利下げを決めるとの観測が強まりそうだ。

 CPIは前月比では0.1%低下した。変動の激しい食品とエネルギーを除いたコア指数は前年同月比3.3%上昇で、伸び率は前月から小幅縮小した。インフレ圧力の減退が示された形だ。

 項目別では、コロナ禍を背景とした供給不足により値上がりしていた中古車・トラックが前年同月比10.1%の大幅低下。一方、サービス価格(エネルギー関連を除く)は5.1%上昇と、引き続き高い伸びを示した。 

 米インフレ率はピークから大きく下がったものの、今年に入って低下のペースは緩やかとなっている。FRBは政策金利を現行の年5.25~5.50%と、「景気抑制的」な水準に当面維持することで需要を冷まし、インフレ圧力の沈静化を目指す方針だ。

 パウエルFRB議長は利下げ開始の前提として、持続的なインフレ鈍化に向け「一層の確信」が必要との見方を示している。  

◇6月の米CPI概要
消費者物価指数 ▲0.1(前年同月比3.0)
   コア指数  0.1(前年同月比3.3)
エネルギー   ▲2.0
  燃料油   ▲2.4
  ガソリン  ▲3.8
衣料       0.1
新車      ▲0.2
中古車     ▲1.5
帰属家賃     0.3
航空運賃    ▲5.0

(注)前月比%上昇、▲は低下。季節調整後。前年同月比は季節調整前