米物価、2.6%上昇=インフレ圧力根強く―5月
【ワシントン時事】米商務省が28日発表した5月の米個人消費支出(PCE)物価指数は、前年同月比2.6%上昇した。伸び率は市場予想通りで、前月から小幅低下したものの、根強いインフレ圧力を改めて示した。 価格変動が激しいエネルギーと食品を除いたコア指数も2.6%上昇だった。いずれも連邦準備制度理事会(FRB)が目標とする2%を上回った。
項目別では、耐久財などモノの価格は0.1%低下。一方、堅調な労働市場を背景に、人件費の影響が大きいサービス価格は3.9%上昇と、前月(4.0%上昇)並みの伸び率が続いた。
米国のインフレ率はピークから大きく下がったものの、昨年終盤以降は足踏みが続いている。その半面、米景気の勢いには陰りが見えており、FRBはインフレ圧力をにらみつつ、慎重に利下げ時期を探る構えだ。
5月の個人消費支出は前月比0.2%増と前月から伸びが加速。個人所得は0.5%増だった。
◇米PCE物価指数
4月 5月
PCE 前月比 0.3 0.0
前年同月比 2.7 2.6
PCEコア 前月比 0.3 0.1
前年同月比 2.8 2.6
個人消費・所得
個人所得 前月比 0.3 0.5
可処分所得 前月比 0.3 0.5
個人消費 前月比 0.1 0.2
モノ 前月比 ▲0.5 0.2
耐久財 前月比 ▲0.9 0.3
非耐久財 前月比 ▲0.2 0.2
サービス 前月比 0.4 0.3
貯蓄率 3.7 3.9
(注)単位%、貯蓄率を除き上昇/増加、▲は低下/減少