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米物価、2.7%上昇=市場予想上回る―3月

スーパーマーケットの食品売り場
〔写真説明〕スーパーマーケットの食品売り場=米イリノイ州シカゴ(AFP時事)

 【ワシントン時事】米商務省が26日発表した3月の米個人消費支出(PCE)物価指数は、前年同月比2.7%上昇した。伸び率は前月(2.5%)から拡大、市場予想も上回った。インフレ鈍化の足踏み傾向が鮮明となった。

 価格変動が激しいエネルギーと食品を除いたコア指数は2.8%上昇で、伸びは前月から変わらず。いずれも連邦準備制度理事会(FRB)が物価安定目標に据える2%を上回った。

 項目別では、耐久財などモノの価格が0.1%上昇にとどまった一方、サービス価格は4.0%上昇となった。堅調な雇用情勢を背景とした賃金の伸びがサービス価格を押し上げており、インフレ沈静化を妨げる要因となっている。 

 FRBは30日と5月1日に金融政策会合を開く。インフレ率が2%へ低下するという一段の確信を得るまで、金利を据え置く構えだ。金融市場ではFRBの利下げ開始時期が後ずれするとの観測が広がり、円安・ドル高が加速している。

 3月の個人消費は前月比0.8%増と、伸び率は2月から変わらず。消費が力強さを保っていることをうかがわせた。

◇米PCE物価指数
              2月   3月
PCE   前月比    0.3  0.3
      前年同月比  2.5  2.7
PCEコア 前月比    0.3  0.3
      前年同月比  2.8  2.8
個人消費・所得
個人所得  前月比    0.3  0.5
可処分所得 前月比    0.2  0.5
個人消費  前月比    0.8  0.8
 モノ   前月比    0.8  1.3
 耐久財  前月比    1.6  1.0
 非耐久財 前月比    0.4  1.5
 サービス 前月比    0.8  0.6
貯蓄率          3.6  3.2

(注)単位%、貯蓄率を除き上昇/増加、▲は低下/減少