【ワシントン時事】米商務省が29日発表した1月の個人消費支出(PCE)物価指数は、前年同月比2.4%上昇した。伸び率は前月(2.6%)から縮小。低下は4カ月連続で、2021年2月以来2年11カ月ぶりの低水準となった。
価格変動が激しいエネルギーと食品を除いたコア指数は前年同月比2.8%上昇と、前月(2.9%上昇)から小幅鈍化にとどまり、インフレ圧力の根強さを示した。
項目別では、エネルギー関連が4.9%、自動車など耐久財が2.4%それぞれ低下し、インフレ鈍化の流れを主導した。サービス価格は3.9%上昇で、伸び率は前月から変わらず。インフレ鈍化が持続するかは、賃金上昇の影響が大きいサービス価格の動向がカギを握るとみられる。
インフレ率が2%の目標に近づく中、米連邦準備制度理事会(FRB)は24年中の利下げ開始を視野に入れる。雇用や景気は底堅さを示し、インフレ再燃リスクも懸念される。FRBは経済指標を点検しながら、慎重に利下げ時期を探る構えだ。
1月の個人消費は前月比0.2%増と、昨年12月(0.7%増)から伸びが鈍化した。