民間シンクタンク10社による2023年10~12月期の実質GDP(国内総生産)速報値の予測が1日までに、出そろった。10社の予測の平均は前期比0.4%増。このペースでの成長が1年続いた場合の年率換算で1.6%増と、2四半期ぶりのプラス成長を見込む。輸出がけん引するものの、個人消費など内需はさえない動きになりそうだ。
内訳では、輸出が前期比2.1%増と高めの伸び。自動車の輸出が堅調なほか、統計上は輸出に計上されるインバウンド(訪日客)の消費が寄与しそうだ。ただ、海外からの知的財産権などの使用料の受け取りが23年10月に大きく増加したことから、「一時的な要因が大幅に押し上げる構図」(みずほリサーチ&テクノロジーズ)との指摘もある。
内需の柱である個人消費は、物価高による節約志向が続く中、横ばいを見込む。設備投資は0.6%増と3四半期ぶりのプラスとなる見通し。