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12月の米物価、2.6%上昇=約3年ぶり低水準

米ニューヨークの店舗で商品を探す客
〔写真説明〕2022年12月14日、米ニューヨークの店舗で商品を探す客(EPA時事)

 【ワシントン時事】米商務省が26日発表した2023年12月の個人消費支出(PCE)物価指数は、前年同月比2.6%上昇した。伸び率は前月から横ばい。21年2月以来2年10カ月ぶりの低さだった。

 価格変動が激しいエネルギーと食品を除いたコア指数は前年同月比2.9%上昇と、前月(3.2%)から減速。伸び率の低下傾向が続いており、インフレ圧力の減退がうかがえた。

 項目別では、エネルギー関連が2.2%、自動車など耐久財が2.3%と、それぞれ低下した。サービス価格は3.9%上昇となったが、一時の勢いは失われつつある。インフレの鈍化が持続するかは、賃金上昇の影響が大きいサービス価格の動向がカギを握る。 

 インフレ率が2%の目標に近づく中、米連邦準備制度理事会(FRB)は24年内の利下げ開始を視野に入れる。市場では、FRBが今年前半にも利下げに踏み切るとの観測が浮上している。

 一方、12月の個人消費は前月比0.7%増と、11月(0.4%増)から伸びが拡大した。米景気は消費主導で、堅調さを保っている。FRBは経済指標を精査し、慎重に利下げのタイミングを探る構えだ。

◇米PCE物価指数
             11月  12月
PCE   前月比   ▲0.1  0.2
      前年同月比  2.6  2.6
PCEコア 前月比    0.1  0.2
      前年同月比  3.2  2.9

個人消費・所得
個人所得  前月比    0.4  0.3
可処分所得 前月比    0.4  0.3
個人消費  前月比    0.4  0.7
 モノ   前月比   ▲0.1  0.9
 耐久財  前月比    0.7  1.1
 非耐久財 前月比   ▲0.6  0.8
 サービス 前月比    0.6  0.6
貯蓄率          4.1  3.7

(注)単位%、貯蓄率を除き上昇/増加、▲は低下/減少