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中国、0.10%利下げ=金融緩和で景気下支え

中国人民銀行
〔写真説明〕中国人民銀行=北京(EPA時事)

【北京時事】中国人民銀行(中央銀行)は21日、事実上の政策金利に当たる最優遇貸出金利(LPR)1年物を0.10%引き下げ、3.45%とした。利下げは6月以来2カ月ぶりで、今年に入り2回目。金融緩和を進め、冷え込みが続く景気の下支えを図る。

 同金利は優良企業向けの貸出金利の指標。金利は現在の仕組みが始まった2019年以来最低となった。年初からの下げ幅は0.20%となる。住宅ローン金利の目安となる5年物については引き下げが予想されていたものの、4.20%に据え置いた。 

 中国では約3年続いた「ゼロコロナ」政策が終了した昨年末以降も景気が盛り上がりを欠いており、消費や不動産の低迷、若年層失業率の悪化が目立つ。7月の消費者物価指数(CPI)が2年5カ月ぶりにマイナスに陥るなどデフレ懸念も高まるばかりだ。

 共産党は7月の重要会議で「(中国経済は)新たな困難と挑戦に直面している」と景気の先行きに危機感を示した。市場では、人民銀が近く、預金準備率の引き下げなどさらなる金融緩和に踏み込むとの観測も出ている。