冬物商戦が本格化=節電意識、部屋着も好調
全国的に冷え込みが強まり、冬物商戦が本格化している。今シーズンは電気代が高騰。節電意識の高まりを背景に、暖かい部屋着や石油ファンヒーターなどの売れ行きが好調だ。
生活雑貨の渋谷ロフト(東京都渋谷区)では、足首のツボを刺激して体を温めるという靴下「まるでこたつ」が早くも完売状態だ。部屋着「mofua(モフア)着る毛布」のロフト限定品も前年を上回る売れ行き。担当者は「電気代値上げのニュースがあるたびに売れる」と話す。
家電量販のビックカメラは、電気を使わない石油ファンヒーターの売り上げが、今月に入り18日まで前年同期比4割増。足元を暖め、節電にもなるパネルヒーターも3割増という。ホームセンターDCMでは、冷気を防ぐため窓に張るシートや、隙間をふさぐテープが売れている。
「節約メニュー」の鍋つゆも人気だ。エバラ食品工業では「プチッと鍋」がけん引し、売り上げが18日まで3週連続で前年超え。キッコーマンも味付きしゃぶしゃぶのつゆが好調だ。ホット飲料もキリンビバレッジの「生茶」などが足元で販売量を伸ばしている。
三越日本橋本店(東京都中央区)では今月、ダウンジャケットなどの売り上げが1.2倍以上になった。「昨年、巣ごもりで買い控えた人が買っている」(広報)という。「ユニクロ」では首が暖かいタートルネックの服が人気で、寒くても行動制限がない冬を楽しむ人も多いようだ。