【米クローガー】 同業のラウンディーズを買収、151店舗取得

2015/11/20 00:00
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 米スーパーマーケット(SM)最大手のクローガー(Kroger、オハイオ州)は、同業のラウンディーズ(Roundy’s、ウィスコンシン州)を買収することで合意した。買収金額は負債を含めて約8億ドル(約960億円、1ドル=120円換算)。2015年中に買収を完了する予定だ。

 

 ラウンディーズはウィスコンシン州を中心に「コップス(Copps)」「ピックンセイブ(Pick’n Save)」「メトロマーケット(Metro Market)」などの店名で151店舗を展開している。同州はクローガーが店舗を持たない16の州のうちの一つで、今回の買収によって事業エリアを広げる。買収によってクローガーの店舗数は2800店近くに増える。

 

 クローガーは積極的なM&A(買収・合併)で事業を拡大してきた。2014年もアップスケール型SMのハリス・ティーター(Harris Teeter)を約25億ドル、ビタミン剤や健康食品などのインターネット通販会社であるビタコスト・ドット・コム(Vitacost.com)を2億8000万ドルで買収している。

 

 ラウンディーズの2014年12月期の売上高は38億ドル、純損益は3億ドルの赤字。15年1~9月期は売上高が前年同期比6.2%増の29億ドル、純損益は1268万ドルの赤字(前年同期は3億1600万ドルの赤字)と収益が低迷しており、負債が6億ドル以上に膨らんでいる。

 

 一方、シカゴ都市圏で34店運営している都市型の小型SM「マリアーノズ(Mariano’s)」は好調とされる。クローガーの子会社になることで財務基盤が安定し、投資余力も生まれることから、ラウンディーズはマリアーノズを中心に新規出店と既存店改装に注力するものと見られる。ラウンディーズの経営陣は買収された後も続投する予定。

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