エイチ・ツー・オーリテイリング(H2O)は10月29日、2016年3月期の連結営業利益が前期比15.2%増の246億円になりそうだと発表した。期初予想に比べて16億円の上方修正となる。高額品消費やインバウンド(訪日外国人)需要の盛り上がりで、主力の百貨店事業を中心に上半期の業績が計画を上回ったため。16年3月期通期の売上高は8.6%増の9171億円と従来予想を171億円上回りそうだ。
同時に発表した15年4~9月期決算は売上高が前年同期比26.7%増の4414億円、営業利益が29.1%増の75億円だった。
百貨店事業の売上高が5.1%増の2011億円、営業利益が27.4%増の56億円と全体をけん引した。建て替え工事に伴って売り場面積が縮小している阪神梅田本店は売上げが落ち込んだが、阪急本店や阪急メンズ東京が2ケタの増収となってカバーした。
「阪急オアシス」などを運営するスーパーマーケット事業も既存店売上高が2.0%増と堅調で、売上高は11.0%増の584億円、営業利益は4.3%増の7億円となった。
昨年6月に経営統合したイズミヤは、売上高が1597億円、営業利益が8億円だった。前年同期は6~8月の3ヵ月分しか連結業績に取り込んでいないため、単純比較できない。