ダイエーが発表した2012年2月期の連結業績は、売上高に当たる営業収益が前期比4.6%減の8694億円、営業利益は15.0%増の37億円だった。不採算店舗の閉鎖などで売上高は減少したものの、粗利益率の改善や家賃引き下げなど販売管理費の低減で営業利益は増えた。
経常利益は資金調達費用が減少したことなどから前期の11億円の赤字から4億円の黒字となり、3年ぶりの黒字転換を果たした。だが、固定資産の減損損失84億円、将来の店舗閉鎖に伴う費用を前倒し計上する資産除去債務会計基準の適用で72億円など計245億円の特別損失を計上したことから、最終損益は113億円の赤字となり、前期より60億円ほど赤字幅が広がった。最終赤字は4年連続となった。
不採算店舗の閉鎖がほぼ一段落したことから、今期は子会社が運営する食品ディスカウント店「ビッグ・エー」を中心に30店舗を出店する計画で、営業収益は0.1%増の8700億円と久々の増収を予想する。営業利益は2倍強の80億円、経常利益は11倍の45億円といずれも大幅増益の見通しで、最終利益は10億円と5年ぶりの黒字となりそうだ。