【そごう・西武】西武有楽町店を閉鎖、今年12月で
セブン&アイ・ホールディングス傘下のそごう・西武は1月27日、「西武有楽町店」(東京都千代田区)を今年12月25日で閉鎖すると発表した。同店は1984年の開業。働く女性向けのファッションを強化して一時人気を博したが、店舗面積が1万5700平方メートルと百貨店としては小さく、銀座周辺に大型ブランドショップが次々と開業するなかで競争力が低下。売上高は162億円(2009年2月期)にまで落ち込んでいた。池袋本店、渋谷店、有楽町店と都心に3店舗を配置しているのが西武の強みともいわれたが、その一角が崩れることになる。
なお、一部メディアでは西武有楽町店のほか、西武沼津店(静岡県沼津市)、そごう呉店(広島県呉市)、そごう西神店(神戸市)についても閉鎖を決めたと報じられたが、セブン&アイは西武有楽町を除いては「そのような事実はない」と否定している。
ただ、そごう・西武は昨年8月にそごう発祥の地である「そごう心斎橋店」を閉鎖・売却、9月には「西武札幌店」も閉鎖しており、今後も不採算店の閉鎖が続く可能性は高い。
09年の百貨店業界の売上高は前年比10.1%減の6兆5842億円と、13年連続の減少。91年のピーク時に比べて3分の2の水準にまで落ち込んでいる。業界全体で店舗リストラの動きが強まるのは必至だ。