【国内化粧品市場】2011年は4.4%減の見通し、震災で外出自粛響く
マーケティング調査の富士経済によると、2011年の国内化粧品市場は前年比4.4%減の2兆846億円になりそうだ。東日本大震災の影響で不要不急の商品に対する需要が減退していることに加えて、外出自粛に伴って女性が化粧をする頻度が減っていることが市場縮小の主な要因。
10年の化粧品市場は前年が2.3%減と大きく落ち込んだ反動もあって、前年比微増の2兆1803億円だったが、今年は2年ぶりのマイナス成長となる公算が大きい。
価格帯別に見ると、高価格帯が3.8%減の5660億円、中価格帯が5.9%減の9032億円、低価格帯が2.1%減の4853億円となる見通しで、ボリュームゾーンの中価格帯の落ち込みが大きくなりそう。このほか、業務用は4.5%減の1301億円となる見込みだ。
低価格帯の中でもメーカーが相次いで新製品を投入している、いわゆる「1000円化粧水」は7.6%増の355億円と高い伸びを示しそうだ。また、健康的なナチュラルメイクに対する需要が盛り上がっていることから、肌への負担が少ない「ミネラルファンデーション」も14.8%増の155億円と市場が拡大する見通し。