イトーヨーカ堂の今期(2012年2月期)の営業利益は前期比2.8倍の60億円となりそうだ。東日本大震災発生前は150億円を予想していたが、震災の影響で90億円目減りする。
同社は10年3月~11月期で74億円の営業赤字となっていたが、過度な値下げを抑制したことで利益率が大幅に改善し、10年12月~11年2月期だけで約96億円の営業黒字を計上。通期では21億円(23%増)の黒字を確保した。
前期は6店舗を新設(10店舗を閉鎖)した投資負担が利益を押し下げたが、今期の新店は半分の3店舗(閉鎖は7店舗)で投資負担も軽くなる。
一方、震災の影響で一時は全170店舗のうち約100店舗が休業していたヨークベニマルは、4月7日現在で休業店舗数が10店舗(うち原発事故による休業は6店舗)にまで減っている。だが、建物や物流センターの被害で部分的な営業にとどまっている店舗もあり、今期の既存店は9.9%の減収と苦戦が続きそう。このため、営業利益は89%減の10億円を見込む。震災発生前は95億円を予想していた。