ドラッグストア大手のサンドラッグは18日、九州が地盤のディスカウントストア、ダイレックス(佐賀市)を買収すると発表した。ダイレックスはジャスダック上場企業だった旧サンクスジャパンがMBO(経営陣による買収)を目的に設立した会社で、MBOによってサンクスジャパンが2008年5月に上場廃止となった後、ダイレックスを存続会社として両社は合併、サンクスジャパンの事業を引き継いだ。現在、投資ファンドのリサ・パートナーズが実質的な筆頭株主で、リサ・パートナーズが残りの株式を買い集めたうえで、サンドラッグが全株式を95億円で買い取る。株式の譲渡日は12月25日を予定している。
ダイレックスは売場面積200~300坪(660~1000平方メートル)の小型ディスカウントストアをロードサイド中心に展開している。店舗数は九州・沖縄で112店のほか、中国・四国地方を合わせて計137店。09年2月期の連結業績は売上高が898億円、営業利益が11億円となっている。
サンドラッグの09年3月期の連結売上高は2325億円で、ダイレックスを完全子会社化することで業界首位のマツモトキヨシホールディングスに次いで売上高を3000億円台に乗せることになる。
また、マツモトキヨシは13日に九州地盤のドラッグストア、ミドリ薬品(鹿児島市、売上高246億円=09年2月期)を株式公開買い付けと株式交換で完全子会社化すると発表したばかりで、コスモス薬品(福岡市)を交えた九州での大手ドラッグストアのシェア争いが激化しそうだ。