H2Oリテ、4割の営業減益も、SM事業は増収増益を確保
阪急阪神百貨店を傘下に持つH2Oリテイリングの2010年3月期連結業績は、主力の百貨店事業が不振で営業利益が4割減の80億円となったが、スーパーマーケット(SM)事業は増収増益を確保した。
全体の売上高は前期比7.7%減の4703億円、純利益は52.7%減の30億円だった。百貨店事業は阪急うめだ本店の売場面積が建て替え工事で大幅減少していることもあり、売上高は8.2%減の3579億円、営業利益は46.1%減の58億円となった。
一方、阪急オアシスや阪急ニッショーストアなどを運営する阪食を中心とするSM事業は、売上の約75%を占めるポイントカード会員へのきめ細かいアプローチなどによって前年並みの客数を確保、単価下落で既存店売上高は3.7%減となったものの、3店舗の新設効果もあって売上高は884億円と1.4%の微増、営業利益は21.8%増の14億円となった。阪急デリカの惣菜工場がフル稼働し、食品スーパーの惣菜売場を自前化できたことも利益増に貢献した。
11年3月期の業績は、SM事業で売上高932億円(5.4%増)、営業利益16億円(18.7%増)の増収増益を見込む。連結ベースでは売上高4530億円(3.7%減)、営業利益62億円(22.7%減)を予想、減収減益が続きそうだ。