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【ダイエー】初の営業赤字転落、今期は3年連続の最終赤字見込む

 ダイエーの2010年2月期連結業績は売上高の落ち込みに経費削減が追いつかず、営業損益は11億円の赤字(前期は59億円の黒字)と、連結決算の公表を始めた1984年2月期以降で初めての営業赤字に転落した。同社は過剰投資による業績悪化が鮮明になった1990年代以降も営業利益ベースでは黒字を維持しており、本業の収益力の落ち込みが深刻だ。

 食品スーパー業態をグループで4店舗、子会社ビッグ・エーで10店舗を新設する一方、専門店を含めてグループで172店舗を閉鎖、売上高は594億円減の9054億円(前期比6.2%減)となった。不動産収入など営業収入も45億円減り、189億円の販売管理費削減も追いつかず、営業赤字となった。

 セグメント別では総合スーパー、食品スーパーなどの小売事業が28億円の営業赤字、ファッションビル運営のOPAなど不動産事業が16億円の営業黒字だった。

 セディナ(旧OMCカード)が持ち分法適用会社を外れて営業外利益が減少する一方で、33億円の支払利息が負担となり、経常損益は47億円の赤字(前期は25億円の黒字)に落ち込んだ。減損損失など120億円の特別損失計上で純損益は118億円の赤字と、店舗閉鎖損などの影響で236億円の赤字となった前期に続いて2期連続の最終赤字だった。

 11年2月期は売上高に営業収入を加えた営業収益が前期比4.8%減の9300億円となるものの、経費削減などで営業利益は45億円、経常利益は2億円の黒字に転換する見込み。ただ、純損益は55億円の赤字と、3期連続で最終赤字を予想する。