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米物価、6.6%上昇=40年ぶり高い伸び―3月

米ニューヨークの街を歩く人々
(i-stock/deberarr)

 【ワシントン時事】米商務省が29日発表した3月の個人消費支出(PCE)物価指数は、前年同月比6.6%上昇した。1982年1月以来、40年2カ月ぶりの高い伸び。ロシアのウクライナ侵攻に伴う原油などエネルギー高騰も背景に、上昇は前月(6.3%)から一段と加速した。

 エネルギー関連は33.9%上昇と、前月(25.7%上昇)から伸びが拡大した。一方、価格変動の大きい食品とエネルギーを除いたコア指数は5.2%上昇で、前月(5.3%上昇)から小幅減速。ただ、依然として高水準にあり、幅広い分野での価格上昇圧力が示された。

 米国では、新型コロナウイルス危機からの力強い景気回復を受けて急増する需要に、供給が対応できない状況だ。人手不足も重なり、著しい物価上昇を招いた。ウクライナ危機による資源高や供給制約も物価をさらに押し上げる恐れがある。

 PCE物価指数の上昇率は、中央銀行に当たる連邦準備制度理事会(FRB)が目標とする2%を大きく上回って推移している。FRBは経済や社会における高インフレ定着を防ぐため、5月3、4日の金融政策会合で0.5%の大幅利上げに踏み切るとの観測が強まっている。

 ◇米PCE物価指数
             2月   3月
PCE   前月比    0.5  0.9
      前年同月比  6.3  6.6
PCEコア 前月比    0.3  0.3
      前年同月比  5.3  5.2

個人消費・所得
個人所得  前月比    0.7  0.5
可処分所得 前月比    0.7  0.5
個人消費  前月比    0.6  1.1
 モノ   前月比    0.3  1.2
 耐久財  前月比   ▲1.2 ▲1.0
 非耐久財 前月比    1.1  2.5
 サービス 前月比    0.8  1.1
貯蓄率          6.8  6.2

(注)単位%、貯蓄率を除き上昇/増加、▲は低下/減少