【文教堂】ジュンク堂が筆頭株主に、書店チェーン再編進む
ジャスダック上場の書店チェーン、文教堂グループホールディングスは9月14日、書店大手のジュンク堂書店(神戸市)が同社の筆頭株主になったと発表した。ジュンク堂は文教堂前会長で筆頭株主だった嶋崎欽也氏らから発行済み株式の20.4%(議決権ベースで24.95%)を取得した。両社は今後の協力関係について協議することで合意したという。
文教堂は首都圏を中心に186店舗を展開しているが、書籍・雑誌の売れ行き低迷から2009年8月期は不採算店32店舗を閉鎖、100人の希望退職を募集するなどリストラを進めている。09年8月期の連結業績は、売上高が前期比7.5%減の435億円、純損益は10億円の赤字を予測しており、3期連続の純赤字となる見込み。
一方、ジュンク堂も今年3月、大日本印刷が発行済み株式の51%を取得し、同社の傘下に入っている。大日本印刷は昨年子会社化した大手書店の丸善とジュンク堂の経営統合を検討しており、これに文教堂が加わる可能性も出てきた。
出版不況で書店経営は厳しい状況にさらされており、今後も企業再編の動きが続きそうだ。