2月給与1.2%プラス=残業代増加―厚労省
厚生労働省が5日発表した2月の毎月勤労統計調査(速報値)によると、基本給と残業代などを合わせた現金給与総額(名目賃金)は、労働者1人当たり平均で前年同月比1.2%増の26万9142円だった。プラスは2カ月連続。前年に新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言で残業代が減少した反動で、所定外給与が伸びた。 名目賃金から物価変動の影響を差し引いた実質賃金は、前年並みの水準だった。 給与総額の内訳は、基本給が中心の所定内給与は0.9%増。残業代などの所定外給与は5.8%増で、11カ月連続で前年水準を上回った。就業形態別の給与総額は、正社員ら一般労働者が1.2%増、パートタイム労働者が1.3%増だった。 1人平均の総実労働時間は0.1%減の130.7時間。所定外労働時間は5.1%増えたものの、所定内労働時間が0.5%減少した。変異株の感染者急増で働ける人が減り、労働時間がわずかに減少したとみられる。