クックパッドが生鮮食品の宅配ボックス「マートステーション」を西武鉄道沿線で設置開始
ユーザーを拡大するクックパッドマート
「クックパッドマート」の仕組みは、消費者がスマホアプリで買物をし、共同配送車がオーダーを受けた生産者・販売者から商品を集めて、指定された「マートステーション」に配送するというものだ。消費者は好きな時間に冷蔵された食品をボックスから取り出せる。ボックスはQR錠で施錠されていて、購入者はアプリからQRコードで解錠する。アプリには地域の生産者の野菜や豆腐、鮮魚店の魚などが掲載されるので、消費者は「馴染みの店のお気に入りの商品」を、買回りする手間をかけずに購入できる。
クックパッドマートの最大の特徴は、1品でも配送料が無料だということだ。これは、配送車が生産・販売者を回って集荷し、指定のボックスに収納する「共同配送システム」によって実現した。道の駅や直売所のように、生産者が商品を店まで運ぶ手間もかからない。さらに、前日21時までにアプリで買物をすれば、翌日昼12時以降には受け取れるのも大きな特徴だ。朝どりの野菜、獲れたての魚、加工したての肉を「市場で買う」鮮度感をECで実現したことになる。
主なユーザー層は単身者や共働き世帯で、「忙しい毎日でも、日常の美味しいご飯を用意したいと考えている都市生活者」をターゲットに設定している。食を大切にしたい気持ちがあるが、買い物に時間が割けない、店舗が開いているときに時間が取れない消費者のフラストレーションに応えるのがこのサービスの狙いだ。その中でも、町の精肉店、鮮魚店、八百屋など、地域の生産者から購入する習慣や価値観を持つユーザーにはうってつけのサービスだという。人気商品は、各生産者が作る野菜セット(500円程度で4−5種類の野菜が入っているものなど)や、横浜の「老舗鶏肉専門店 梅や」の鶏肉や焼き鳥串などだ。