IT大手の規制強化法案は「危険」、全米商工会議所が批判
[ワシントン 22日 ロイター] – 米最大の経済ロビー団体、全米商工会議所は22日、米下院委員会で今週審議される予定の反トラスト法(独占禁止法)関連法案について、「米国にとって危険な結果」をもたらすと批判した。
「反トラスト法は、少数の企業に対して不正に操作されるべきではない。このようなアプローチは成功を罰し、政府が自由市場経済の勝者と敗者を選ぶことになる」と指摘した。
下院司法委員会は23日、反トラスト法に関する6つの法案について採決を実施する予定で、巨大IT(情報技術)企業の市場支配力に焦点を当てた法案が含まれている。
このうち2つの法案はアマゾン・ドット・コムやアルファベット傘下グーグルといった巨大IT企業が他の企業にプラットフォームを提供する一方で、それらの企業と競合している問題に対応する内容。
3つ目の法案はプラットフォームの合併を阻止する法案で、合併先について、プラットフォームが展開する製品やサービスと競合しないことを示せない限り適用される。
アマゾンの公共政策担当副社長、ブライアン・ヒューズマン氏はこれらの法案について、「弊社のストアで販売している何十万社もの米中小企業や、アマゾンから商品を購入している何千万人もの消費者に大きな悪影響を与えるだろう」と指摘。
「委員会はこれらの法案を不必要に早く前に進めようとしている」とし、意図しない悪影響がないか、時間をかけて法案の文言を徹底的に吟味するよう要請した。