海外自社サイト次々「悪質リスト」入り 19年、偽造品対策に費やした莫大な金額は?
「偽造品犯罪対策チーム」を発足
米アマゾン( A m a z o n .com)は6月24日、ECサイトでブランド物などの偽造品を販売する事業者の法的責任を追及する専門組織を設置したと明らかにした。元検察官や元捜査官、データアナリストなどの専門家で構成する「偽造品犯罪対策チーム」という名称の組織で、各国のブランドやメーカー、当局などと連携し、民事訴訟や刑事告発などを通じて法的責任を追及することを目的とする。
アマゾンによると、同社は19年に不正行為対策に5億ドル(約540億円)以上を投入。専門の人員を8000人以上に増やし、不正が疑われる60億点以上の商品と250万件以上のアカウントを削除した。新たなチームでは、これまでの不正行為のデータを収集・分析し、より効率的に摘発していくという。
かねて、アマゾンのサイトには、偽造・模倣品のほか、安全基準に適合しないものや消費期限切れなどの商品が多数あると指摘されていた。対策として同社は「法令遵守チーム」を設置、出店業者に提出させた商品の実物や関連書類を確認している。自然言語処理や機械学習といった技術でサイトの商品詳細ページの更新情報も調べている。
さらに、アマゾンは米移民税関捜査局の全米知的財産権調整センター(NIPRCC)や欧州刑事警察機構(ユーロポール)、中国をはじめとする世界各国の関連法執行機関とも協力関係を構築。20年5月には、米国や中国、日本、ドイツなど12カ国で偽造品販売業者を特定した。
メーカーとの共同提訴にも踏み切る
しかし、監視の目をすり抜けて出品される例が後を絶たず、アマゾンは最近、法的手続きにも踏み切っている。
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