EC事業の商品開発が容易に!SNIFFといつも.が組んだOEM支援の全貌とは
直接商談できて手数料も「見える化」
EC事業者や個人クリエイター、インフルエンサーが個別に製造を発注しようとする場合、現地に信頼の置けるネットワークを築けていなければ、数量、価格、品質、デザインのすべてにおいて手探り状態で、リスクが伴う。中国の工場で商品を製造しているものの、仲介する現地の代行会社やエージェントに支払う手数料が適正価格かどうかすらわからないという事業者も多いようだ。その点、いつも.SNIFFのサービスでは、信頼できる工場を紹介され、そのうえで「直接商談ができて、手数料も『見える化』される」(石橋氏)という。だからこそ、完全独自の商品でブランドイメージを確立したい場合も、すでに売れ筋となっているアイテムをベースにカスタマイズした商品を作る場合も、副業的にグッズなどをつくってECで販売したい場合も、すべて安心して相談できる。
いつも.SNIFFが設立されるのとほぼ同時期に、伊藤忠商事もSNIFFと合弁会社を設立したが、提供される「THE CKB X」は「THE CKB」を大手小売企業向けにカスタマイズしたサービスである。もともとあった「THE CKB」は、いつも.SNIFFのサービスで活かされて、大手から中小まで企業規模を問わないばかりか、クリエイター、インフルエンサーといった個人に対しても提供される。
石橋氏の話では「相当数のフォロワーを持っていて、ファッションアイテムや雑貨などを商品化してマネタイズしたいもののノウハウがない、といったインフルエンサーの方からの相談も寄せられている」とのこと。そこでインスタグラマー、YouTuber、TikTokerなどを対象にしたサポートも検討しているそうだ。在庫を中国の倉庫に保管し、購入者に直接発送される「THE CKB」の仕組みは、在庫を抱えるゆとりのない事業者、特に個人には助かるだろう。またグループ会社であるピースユーが展開するライブコマースは日本有数の流通額を誇っており、いつも.SNIFFのサービスに組み込めるため、セールスプロモーションの場として効果を発揮しそうだ。
EC・D2C戦略立案からフルフィルメントまでの事業サポートにとどまらず、OEM・ODMの工場を紹介し、取引も透明化。これまでになかった領域にまで踏み込み、ECビジネスの成功をワンストップで支援するいつも.SNIFFのサービスは、大企業から中小企業、個人に至るまで、幅広い層のさまざまな課題を解決に導くだろう。画期的な取り組みが今後、どのような展開を見せるのか。ビジネスチャンスと捉えての新規参入も増えそうであり、市場動向を注視していきたい。