ダイエー
2025年2月期増収減益
収益構造改革を継続
イオンリテールは国内最大手の総合スーパー(GMS)企業。GMS305店舗、食品スーパー(SM)54店舗、ディスカウントストア(DS)1店舗、その他9店舗の合計369店舗を展開する。
イオンの源流は1926年に設立された岡田屋呉服店だ。59年に岡田屋に社名変更。1969年、岡田屋、フタギ、シロの3社が共同出資で仕入会社の旧ジャスコを設立したことに始まる。70年にフタギ、オカダヤチェーン、カワムラ、旧ジャスコの4社と合併し商号をジャスコに変更した。2001年にイオンに社名変更後、08年に純粋持ち株会社体制に移行し、イオンの小売事業を継承する会社分割によりイオンリテールは設立された。イオンリテールは11年にマイカルを吸収合併した。
イオンのGMS事業の中核企業であるイオンリテールの25年2月期業績は、営業収益1兆8777億円(前期比1.9%増)、営業利益79億円(同4.2%減)。営業収益は増加したが、コスト上昇により営業利益は減少した。
「荒利益額の最大化」「ショッピングセンター収益改善」「デジタル売上拡大」を推進しつつ、耐性のある経営基盤を構築するため「収益構造改革」に取り組んだ。
「荒利益額の最大化」では、食品のプライベートブランドを中心にシェア拡大と客数増加をねらい、購入頻度に基づく厳選品目の値下げを定期的に実施した。商品の仕様変更の際、原料の高騰に加えて、顧客の少量商品ニーズに応えて量目区分を追加したことも売上増加につながった。
SPA(製造小売)企業の荒利益率を目標とした改革を進める衣料では、デイリーカジュアル、ネクストエイジ(若年層)、スポーツライフ、セカンドライフ(シニア層)、オケージョン、雑貨・トラベルの6つの領域で、売場環境、品揃え、接客を含めた働き方を改革する「専門店モデル」の導入を進めた。
「ショッピングセンター収益改善」では、来館客数を最重要KPIとして店舗の魅力を全館で最大化する活性化・環境投資を進めている。また、子育て世代・若年層向けの新たな都市型ショッピングセンター「そよら」の展開も加速させている。








