英小売売上高、9月ー0.2%で予想外の減少 景気回復が失速
[ロンドン 22日 ロイター] – 英国立統計局(ONS)が22日発表した9月の小売売上高は、前月比0.2%減と、ロイターがまとめた市場予想の0.5%増に反して減少した。
新型コロナウイルスの流行で消費が低迷していることが浮き彫りとなった。物流の混乱によるガソリン不足で給油を急ぐ動きが広がったが、景気回復は失速しているようだ。
減少は5カ月連続。1996年の集計開始以来、最長となった。
前年同月比では1.3%減。市場予想は0.4%減だった。
ONSによると、家庭用品の売上高が10%近く減少。前月減少した食品の売上高は小幅に増加した。
ガソリンの売上高は初めて新型コロナ前の水準を上回った。
燃料を除く小売売上高は前月比0.6%減と、予想以上の減少となった。
第3・四半期の小売売上高は3.9%減と、ロックダウン(都市封鎖)が敷かれていた第1・四半期以降で最大の落ち込みを記録した。
キャピタル・エコノミクスの英国担当エコノミスト、ベサニー・ベケット氏は「全体としては、景気の回復が9月に停滞したとの当社の見方を裏付ける内容となった」と指摘した。
ONSは、小売売上高が第3・四半期の国内総生産(GDP)伸び率を0.2%ポイント押し下げる要因になると指摘した。