良品計画、食品スーパーの隣に「無印良品」、国内で年100店舗純増目指す
「無印良品」を展開する良品計画は7月21日、2030年までの長期ビジョンと24年8月期を最終年度とする中期経営計画を発表した。22年8月期以降を第二創業と位置づけ、地域密着経営を推進する。
国内では人口60万人商圏を一つの単位として、日常生活に必要な商品・サービスを幅広く取り扱う総合スーパー型の「生活全部店」(売り場面積2000坪=約6600平方メートル、売上高25億円)を1店舗、食品スーパーの隣を中心とした生活圏に600〜800坪の標準店(売上高10億円)を6店舗のほか、100坪クラスの駅前店、コンビニや道の駅と連携した店舗などを出店し、合計90億円の売り上げを目指す。
当初は、京都・奈良・南大阪、千葉、横浜市南部、広島市近郊、北海道など約10カ所で、こうした地域密着型の事業モデルを構築していく。各地域には地域事業部長を配置し、出店や仕入・販売、宅配サービスや移動販売など、地域の取り組み全体に責任を持たせる。
地域密着型の事業モデルを確立するために、農業との連携を軸に食品事業を強化する。地域単位で農産品の生産・加工・販売を一貫して手がける食の製造小売業化を図り、食品宅配事業も立ち上げる。
出店については、24年に国内で100店舗純増のペースに乗せる。また、中国でも年50店舗、その他アジア地域で年30店舗の純増をめどに出店を拡大する。
連結ベースでの数値目標は、24年8月期に売上高7000億円(21年8月期見通しは4900億円)、営業利益750億円(同490億円)を計画する。30年8月期の長期目標としては、売上高3兆円、営業利益4500億円を掲げる。