米コンビニ「レーストラック」、ファストフードチェーン買収の深謀


アメリカントレンド

 コンビニエンスストアのレーストラック(R a c e T r a c)がファストフードのポットベリー(Potbelly)を、総額5億6600万ドル(849億円:1ドル=150円換算、以下同)で買収すると発表した。

 レーストラックはジョージア州に本拠を置く非上場企業で、推定年商は197億ドル(2兆9550億円)、店舗数は832店舗である。屋号はレーストラックとレースウェイの2つを展開しており、前者は直営(591店舗)、後者はフランチャイジング(241店舗)と、使い分けている。

 また2023年にガソリンスタンド1200カ所を展開しているガルフオイルを買収し、規模が急拡大している。

レーストラック外観
ポットベリーを買収したレーストラック(公式サイトより引用)

 店舗数ランクでは15位なのだが、売上高だとおそらく上位に入る規模だろう。ガソリン比率が高いのと、大型店舗が多いのが、店舗数に比して売上高が大きい理由か。ちなみにアメリカの業界誌は売上高ランクをつくらない。おそらく、非上場が多いことと小規模企業が多数存在するので、難しいのだろうと思っている。

 一方のポットベリーは

この記事をさらに読むと、米国のコンビニ業界がなぜ今、フードサービスを強化するためにM&Aに乗り出しているのかという背景や、今後のコンビニとファストフード業界の競争構造の変化について理解することができます。

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在米40年、現在はロサンゼルス在住。小売業界ジャーナリスト。年間訪問店数はのべ600店舗超、現場検証に基づいた分析をモットーとする。

著書

『ソリューションを売れ!』(ニューフォーマット研究所)
『誰も書かなかったウォルマートの流通革命』(商業界)
『アマゾンVSウォルマート ネットの巨人とリアルの王者が描く小売の未来』(ダイヤモンド社)

 

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